

肺炎は、かぜと勘違いしやすい病気!
65歳以上の方がかかることのある肺炎球菌感染症の1つが肺炎です。
主な症状は、せき、発熱、たんなど、かぜの症状と似ているため、肺炎は“かぜをこじらせたもの”と考えられがちですが、肺炎とかぜはちがいます。肺炎では、細菌やウイルスなどの病原体が、酸素と二酸化炭素のガスの交換を行う肺胞に感染して炎症を起こします。
このガス交換に障害が生じると、息切れ、黄色~緑色や鉄さび色のたん、38度以上の高熱などの症状が長く続き、一般的なかぜよりも症状が重くなります。
かぜと肺炎は、ちがいます

かぜと肺炎の比較

息が浅くなる、呼吸が速い、ぐったりする、食欲が無いなどは、気づきにくい症状のため、肺炎と気づかないまま悪化させることがあります。“かぜだと思っていたら、肺炎になっていた”ということがないように、こうした症状が3日~4日続いたら、肺炎を疑って、すぐに医療機関を受診しましょう。
肺炎の症状は、気づきにくいことがあります
肺炎だと気づきにくい症状
・苦しくて息が浅くなる
・呼吸が速い
・ぐったりする
・食欲が無い
現在、肺炎は、日本人の死因の中で、悪性新生物(腫瘍)・心疾患(高血圧性を除く)・老衰・脳血管疾患に続いて第5位です。肺炎で亡くなる方は、年間で9万5518人(令和元(2019)年)に達します。高度高齢化社会を迎えた日本では、肺炎予防の重要性が増しています。肺炎にかからないためにはワクチン接種などの予防対策が重要です。
監修 国立大学法人長崎大学 学長 河野 茂 先生
おとなだってワクチンで健康維持!
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